世界の教育事情を調べていたら、以前から関心のあった
デンマークについて良質な体験記が見つかりました。
みなさんにもご紹介させていただきますね。
「人魚姫の国から〜デンマーク教育事情〜」(伊藤美好さん)
デンマークでは7歳から9年間、教育の義務はあるが就学の義務はなく、公立学校も
午前中だけ。
テストもなく、子どもたちは
体験を通して様々なことを
知る・楽しむことを学んでゆきます。
デンマークでも、昨今の国際学力比較で順位の低下が見られ、ゆとり教育の見直しの議論が起こっていますが、その教育の基本は私たちの競争や比較重視の教育概念をリセットするのに役立つと思います。
著者の伊藤さんによると、デンマークに行かれたのはお子様の
不登校が原因。
何とかしなければとの思いが、デンマークにつながり、
「今行動するしかない」との思いで渡られたそうです(
「パンケーキの国で 〜子供たちと見たデンマーク〜」 )
しかし、テストもない、体験やディスカッション中心の授業・・・これは、外国だからできることかといえばそうでもありません。
ホームページの
高校紹介でご紹介している
「自由の森学園」(埼玉県飯能市、中等部・高等部)では、既存の教科書を使わず、生徒たちの話し合いの中から授業を作っています。そして、テストもありません。
数年前に見学に伺った際、学校を案内してくださった先生に、
「どうしてこのような学校が増えないのですか?」とお聞きしたところ、
「やはり、受験があるからでしょう」という率直なお答えでした。
文部省との関係では、教科書は購入しなければなりませんが、使わない授業は問題がないそうです。一応、(高校や大学への内申として)教科の評価はしなければなりませんが、テストに基づくものでなくてもよいそうです。
もちろん生徒たちの間でも、時には
「全く受験を意識しない授業」についていいのか、悪いのかと話し合いになることがあるそうです。
しかし、高校3年生や卒業生からは
「面接などでの周りの同学年の子の発言が子どもっぽく、薄っぺらに感じた」「受験に関しては自分で補えば何とかできるから、学校は今の授業スタイルのままでよいと思う」という頼もしい言葉が後輩に伝えられるとのこと。
日本でもこのような学校やホームスクーラーなど教育の多様化が本格的に定着していい時代に来ているのではないかと思います。